加行僧は暁天三時より深夜十一時に至るまで寒水に身を浄め、読経三昧に入り聲音絶やすことなく大尊神様にかしづき毎日御給仕申し上げております。「自身仏ニナラズシテ父母ヲダニモ救ヒ難シ、況ヤ他人ヲヤ」(『孟蘭盆御書』定遺一七七四頁)の大聖人の御言葉通り、自身仏に成らんと欲して難行・苦行・忍苦の行を貫き通し、苦修練行の壱百日の中に自己の心身に功徳霊気がみなぎり「妙法の経力」となって、その功徳が蓄積されるのであります。その経力と本仏の慈悲・諸天善神の御加護を檀信徒に加えんとするのが加被加持力なのであります。しかしながら、その加持力の功徳も、それを持たんとする信者の信心がなければ、いかなる願いも叶ひがたいのであります。加えんとする行者の願いと、心が一体となってこそ尚一層の御利益が生まれるのであります。願わくば、我らと行者と異体同心にして御祈祷御加持を受けられんことこそ信心の肝要なのであります。
大荒行堂外堂案内より
大聖人御言葉
信心よはくては佛に成らん事叶ひ難し、
縦ひ貧なりとも信心強くして志深からんは
佛に成らん事疑ひあるべからず
(『身延山御書』定遺一九二三頁)
世界三大荒行に数えられる程の厳しいものと言われております。その起源は、日蓮聖人晩年、大聖人の悲願であった帝都(当時の京都)の御題目布教を、当時まだ十二歳であった日像上人に託されました。
その後日像上人は、日蓮聖人遺命を叶えるがため、鎌倉由比ヶ浜にて十一月一日より二月十日の寒中壱百日間海にて水行を行い身を清め、読誦三昧に入って、心身の鍛錬と帝都布教の成就を祈られたのであります。
このことが起源となり、以来日蓮宗では十一月一日より二月十日の寒中壱百日間午前三時、六時、九時、十二時、午後三時、六時、十一時の七回の水行にて心身を清め、朝、昼、夕、夜のお勤めを含め読誦三昧に入って苦修錬行に励み、日蓮聖人のお弟子として、また修法祈祷師としての心身を鍛えるものであります。
「たてまえ」または「棟あげ式」ともいいます。
基礎、間柱等の工事も終って、棟を上げるにあたって、工事が順調に進み、さらに完成した後も長く栄えるように、祈願を行うものであります。地方によっては、屋払い、家払いともいいます。家屋、地所等を修祓する儀式です。
特に「東方大持国天王は水火の災を除き、西方大広目天王は怨敵の難を退け、南方大僧長天王は衆病を消除し、北方大毘沙門天王は夜叉の害を除かしむ」と祈念し、家や敷地内を清浄にするものであります。新たにお車を購入された時(新車・中古車に係わらず)車とその運転手に対し行う儀式であります。
当山では日蓮宗祈祷法によりお守りを授与して、交通安全と道中無難、自他共に事故を起こさぬよう修法祈祷いたします。病気や身体の痛みで病院に行っても原因が解らないなど、不治の病や怪我などがあります。
このような場合に昔から「六三除け」という秘法が用いられてきました。
※男女により左右反対の箇所がありますのでご注意下さい。
当山では日蓮宗祈祷法によりお札を授与して修法祈祷いたします。虫封じとは、虫除け、虫切り、虫出しともいいます。疳の虫(かんのむし)とは、赤ちゃんの夜泣き、癇癪、ひきつけなどを指し、機嫌が悪くなりやすい赤ちゃん、眠らずにぐずる赤ちゃんを「疳の虫がついた」と表現します。
赤ちゃんの夜泣きは、体内にいる疳の虫が原因だと信じられてきました。
このため、「疳の虫を封じる」、「疳の虫を切る」、「疳の虫を出す」といった風習があるのです。
安産祈願とは、昔から妊娠5ヶ月目に入った最初の戌の日に安産の祈願をするのが一般的とされています。
※戌の日が選ばれるのは、犬の安産にあやかるためです。
母子共に無事な発育と健康、無事に出産(安産)を子安鬼子母神様にお守りいただき、腹帯を巻いてご家族でお祈りしましょう。※当日腹帯(市販のマジックバンドでも構いません)をご持参下さい。
当山では、日蓮宗祈祷法によりお札を授与して修法祈祷いたします。一般的に初参りとは、お宮参り、初宮参り、初宮詣ともいいますが、赤ちゃんが生まれて初めて参拝する行事のことをいいます。
子安鬼子母神様に赤ちゃんの誕生の報告と健やかな成長をお祈りします。
地域の風習によって、お宮参りと百日参りがありますが、初参りは、男子が生後三十一日目、女子が三十二日目というのが一般的です。
百日参りは、百日前後が一般的で、この日にあわせて、お食い初めの儀式を行います。
服装については、正式には、男子の祝着は羽二重(はぶたえ)の五つ紋で、鷹や鶴などのおめでたい熨斗目模様。
女子の祝着は縮緬(ちりめん)に花柄などをあしらった友禅模様の紋付を用います。
風習や習慣が違いますが、生れてきた赤ちゃんの健やかな成長と健康を願う気持ちは今も昔も変わりません。
お子様やお孫さんの成長と健康を子安鬼子母神様にお守りいただきましょう。
当山では日蓮宗祈祷法によりお札を授与して修法祈祷いたします。
七五三とは、男女三歳は、髪を伸ばし、結い始める「髪置き(かみおき)」男子五歳は、始めて袴をつける「袴着(はかまぎ)」、女子七歳は、着物の付け紐をとって帯を使い始める「帯解(おびどき)(帯祝)」というのが由来です。
霜月(しもつき)11月の十五日に行うのは、11月15日が鬼宿日(きじゅくにち)鬼が自宅にいる日にあたるので、鬼に邪魔されずにお参りが出来るという説や秋収穫を祝う「霜月祭り」の日という説があります。お位牌・お仏壇・ご本尊・ご尊像など、新たに購入された仏具に対し、魂をお入れする(魂入れ、入魂)の儀式。
「仏造って魂入れぬ」ということわざがあるように、家具や置物ではありませんので、開眼法要は必ず行ってください。